【気儘に】ヒルズ族かニートか (三) 女王様と下僕
今日は初雪。最終更新01/06;22:27
「下流社会 新たな階層集団の出現」(三浦 展 (著))を読んで、妄想したこと。
「ヒルズ族かニートか」と「ヒルズ族かニートか (二) 文化それとも分裂国家」の続きです。これから書く文章は、人によっては差し障りがあると思います。ですから、最初に謝っておきます。ごめんなさい、これは、妄想、暴想、わたしの独り言です。ま、このブログ自体がそうなんですが、初めて訪れた方のために、一応、お断りしておきます。
「「下流生活者」たち」(by内田樹)より
もう一つ、これもこれまでに何度か書いてきたことだが「自分らしさ」ということばがキーワードになっていることが「下」の特徴だということである。
団塊ジュニア世代で「個性・自分らしさ」をたいせつだと考えるものは、「上」で25%、「下」で41.7%。「自立・自己実現」は「上」が16.7%、「下」が29.3%。「自由に自分らしく生きる」を人生観として選んだのは、「上」が58.3%、「下」が75.0%。
つまり、下層の若者の方が「個性」や「自己実現」に高い価値を賦与しているのである。
三浦さんはクールに「そうした価値観の浸潤が、好きなことだけしたいとか、嫌いな仕事はしたくないという若者を『下』においてより増加させ、結果、低所得の若者の増加を助長したと考えることができる。」(160頁)と書いている。
私も同感である。
マルクスは『フランスにおける階級闘争』において、客観的にもっとも収奪されていながら、主観的に彼らを収奪する体制イデオロギーにもっとも深く親和している階層を「ルンペン・プロレタリアート」と呼んだ。
レーニンは『帝国主義』において、自らは収奪されている労働者でありながら、植民地住民からの収奪の余沢に浴しているせいで、資本主義イデオロギーを支配階級以上に深く内面化してしまった社会階層を「ブルジョワ的プロレタリアート」と呼んだ。
マルクス、レーニンのような天才でさえ階級理論との不整合にてこずって「別のカテゴリー」を作ってそこにねじ込まなければならなかった社会階層に似たものが現在の日本に発生しているのかも知れない。
21世紀の社会理論家たちは彼らを何と名づけることになるのだろうか。
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そうすると、「自分らしく(*1)」というのは、支配者(1、2)が奴隷を従順にしておく為の「魔法の呪文」だったのかな?ま、本人が納得してれば、客観的に云々いわれても、それは学者の勝手な解釈だから、私の知ったこっちゃない。それはともかく、支配者が、
おいらは下流人間だけどノーブレスオブリージュを実践する上流系には愛国者として惜しみない支援を断固として行うよ。「下流社会」(by SillyTalk)そういうことであれば、大いに結構なことだと思います。支配者が女王様であれば下僕としては何の不足もございません。鞭で思う存分しばかれたいです。
社会主義的な結果悪平等の社会も、階級差が固定化した機会不平等の社会も、変動性がなく膠着しているという点でいずれも将来性は無いと感じられる。「下流社会2」(by SillyTalk)とはいうものの、具体的にどうすればいいのだろう。それが分れば、苦労はいらない。R・ライシュ氏も、F・フクヤマ氏も、R・カトナー氏も、山崎正和氏も、榊原 英資氏も、考えるヒントは与えてくれる(1、2)ものの、解答は自分で出しなさいといっている。その通りだと思います。掛け替えのない(*)人生です、自分で考えなければならないと思います。このまま享楽に老けるのもよし、努力してより良い生活を望むのも良いし、要は自分がいかに人生を豊かに過すかだと思います。それは何もいわゆる勝ち組になることだけではないと思います。
フリーターこそ終身雇用!!雇用概念の消滅!!竹チルちゃんも、いいこといいます。私は素直にこの言説を受け止めます。そういうことなのだと思います。
これこそ、一般常識を180度ひっくりかえす革命的発想といえるでしょう。これなら確かに、フリーターが自民党を支持してもおかしくない。マルクス・エンゲルス「共産党宣言」の「ルンペン・プロレタリアート階級」観的偏見の遺伝子を引継いだ「フリーター=負け組」論で思考停止に陥りつつ、自らは規制やみえざる障壁で身分を守られ実力以上の生活水準を謳歌している「労働貴族」は、「雇用概念の消滅」という表現におののくことでしょう!「◆政局マニア系◆ フリーターと新しい自民党との革命的可能性(2)」(by竹チルof竹中平蔵)
とはいうものの、仕事が絶対的に少なくなっているのは事実だと思います。そりゃそうでしょ。これだけ機械化が進んで、生産性が向上したら、仕事がなくなるのは当然です。さらに、単純な仕事は賃金の安い中国とかタイとかベトナムとかに回しちゃうでしょ。益々楽な仕事がなくなるわけですよ。かといって、3Kの仕事は、豊かな環境で育った人間には無理です。それでこれまた賃金の安い外国人労働者が、その仕事をするわけですよね。楽な仕事はないわ、3Kもないわ、かといって、誰でもシンボリック・アナリスト(竹チルが言ってるフリーターって、R・ライシュ氏が言ってる、シンボリック・アナリスト(*)や、その道の達人のことだと思うけど)に成れる訳じゃない。「近代経営学殺し・シンデレラ社会」(by福耳コラム)のような世界です。あ、前言取り消し、やっぱり、竹中平蔵君とこのチルドレンは現実離れしてると思います。ま、心構えとしては、それでよいのかも知れませんが。
で、話を元に戻します。高度成長期なら、生産性の向上によって浮いた人材を新しい製品の生産に投入できた訳です。そうやって、生産の拡大が可能になったわけです。今更ですが、金利という存在がある以上、それに見合う生産の拡大が必要なわけです。ところが、現在はすっかり成熟してしまって、これ以上、生産の拡大ができなくなってきています。モノ作りにお金が投資できないから、金融だけの世界でお金が回ってるわけです。それがいわゆるバブルですね。最近の株高も原油高で儲けたアラブのオイルダラーが原因とか?
結局最大の問題は、イーライリリーの「イノセンティブ」のその前、「イノセンティブ」という研究開発サイトにテーマアップするための「それ」をどう創出するか、そこに22世紀も企業が存続しうるかどうかのカギがありますよな。「企業と働き手の新しい関係~テーマを楽しむ、課題に帰属する」(by ono)で言及しているように、欲しいものがなくなってしまったのか、欲しいものを提供するアイデアに行き詰ってしまっているのか、きっと後者だと思います。戦後の学校教育の役割の一つは、読み書き算盤を教えることによって、規格品を早く正確に作る能力を養ったのだと思います。ですから、思わず欲しくなるような魅力的な商品を創造する能力は養ってないわけです。もっとも、創造力は教育で身につくような代物ではないと思います。半ば持って生まれた天賦の能力のような気がします。ですから、ある人がいうように、親の勝手(古い時代の価値観)で、その能力の芽を摘むようなことだけはしないで、欲しいと思います。
それでも、時代に即した教育は必要です。もちろん最低限の読み書きパソコンは必要です。歴史は、政治事件史ではなくて、日本の伝統文化、源氏物語、方丈記、お茶、活け花、浮世絵、雅楽、能、歌舞伎とか、実務者が講師になって教えます。他の分野でも、すべて実務者が、講師となって教えます。会社をリストラされた人は、すべて教師で吸収します。あぶれた不良教師は、生徒に成り下がります。給料貰って聴講できるわけですからこんな楽しい事はありません。ま、多少プライドは傷つけられますが、自業自得です。
ま、これからの日本を考える上で、面白そぉー、と思ったのは、非合理/合理、無/有、潜在/顕在、素/綺羅(*2)など、ハイブリッドな思考(志向、指向、嗜好、至高、試行、施工)、共生の論理(*3)、いわゆる、「考える技術」桃知/百知系(*)の知ですね。桃知さん、病み付きになりそう(笑)。
追記;01/06;17:00 宮台真司(TBSラジオ荒川強啓 デイ・キャッチ!)より
山田昌弘『希望格差社会』について
堺屋太一vs山田昌弘
堺屋太一、宮台 -- 多様性として擁護、トリクルダウン理論
問題は、ネガティブなニート
ネガティブなニート-- 仕事をしたいが、いろんな理由で仕事ができない
ポジティブなニート-- 仕事なんてバカバカしい、好きなことをやって暮らすことに充実感!
-->多様性として評価
追記;01/06;22:27 「わが国の国家戦略はいかに」(byLet's Blow! 毒吐き@てっく)は、世界の中の日本を知るうえで参考になる。こんなの読むと、国内で、希望格差社会とか下流社会とかいって遊んでる場合じゃない、って気になる(笑)。知ぃーらないと。
参考;「百年単位の転換点に直面する日本」(byワールド ワイド 竹村)
「ヒルズ族かニートか (四) 百年単位の転換点に直面する日本」につづく。
■註
*1:「下流社会 新たな階層集団の出現」(三浦 展 (著))「ドラゴン桜メソッドは下流化を食い止める?」より
P174 「社会のルールって奴はすべて頭のいい奴がつくっている。そのルールは頭のいい奴に都合のいいように作られているんだ。逆に都合の悪いところは分らないように隠してある。つまりお前らみたいに頭を使わずに面倒くさがってると・・・・一生騙されて高い金払わされるんだ。騙されなくなかったら、損して負けたくなかったら、お前ら勉強しろ」「お前らガキは社会について何も知らないからだ。知らないというより大人は教えないんだ。そのかわり、未知の無限の可能性なんて、何の根拠もない無責任な妄想を植えつけてんだ。そんなものに踊らされて、個性を生かして、人と違う人生送れると思ったら大間違いだ!(東大に入れば)何の夢も描けねえ真っ暗闇から抜け出せるんだ」「型がなくてお前に何ができるっていうんだ。素のままの自分からオリジナルが生み出せると思ったら大間違いだ!型にはめるな!なんてホザく奴はただのグータラの怠け者だ!」「ナンバーワンにならなくていい。オンリーワンになれだぁ?ふざけるな。オンリーワンっていうのはその分野のナンバーワンのことだろうが。」
*2:「おもかげの国うつろいの国(五)」(byit1127)
*3:「共生の論理」(by岩井國臣of劇場国家にっぽん(あるべきようわ))
■関連ページ&サイト
・「百年単位の転換点に直面する日本」(byワールド ワイド 竹村)
・「わが国の国家戦略はいかに」(byLet's Blow! 毒吐き@てっく)
・「日本の転落(1)」(byDr.マッコイの非論理的な世界 )
・「スカル&ボーンって?」(by it1127)
・「一部の支配階級とそれ以外の一般ピーポー」(by it1127)
・「共生の論理」(by岩井國臣of劇場国家にっぽん(あるべきようわ))
・「おもかげの国うつろいの国(五)」(byit1127)
・「BASARA」(by E.V.O project JAPAN)
・「佐々木道誉と池坊専応」(by栗フローラル・スタジオ)
・「五感のバランスの再構築」(by株)松栄堂 畑 正高 )
・「セレブな情報-金持ちブログ」
・「東京ホームレス「歯みがきプロジェクト」&映画イベント(「あしがらさん」上映会)(11月12日)」(by 記憶の帝国)
・「☆ブログ版☆ 「東京ホームレス」 村上知奈美」
・「成るか日本型エリート育成…トヨタ支援の中高一貫校」(byZAKZAK夕刊フジ)
・「日本文化とコミュニケーション」(by田畑 暁生)
・「自閉する若者…『下流社会』の行方は」(by東京新聞)
・「035_三浦展/MIURA ATSUSHI」(by Web Across)
・「カルチャースタディーズ研究所」(by三浦 展 (著)
・「「下流生活者」たち」(by内田樹の研究室)
・「希望格差社会」(by内田樹の研究室)
・「下流社会」(by SillyTalk)
・「近代経営学殺し・シンデレラ社会」(by福耳コラム)
・「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」(by it1127)
・「下流階層を煽る新たな「革命思想」」(byニート・ひきこもり・失業 ポータルネット)
■メモ
・「貪瞋痴(とんじんち)」
「仏弟子が如来を念じる時、心は貪瞋痴(とんじんち)にまどわされることなく、その時、心は如来に対して正直である。心の正直な仏弟子は法を伴える喜びを得る。喜べるものは軽安となり、軽安となっているものは楽を受け、楽を得るものは三昧に入る。これが即ち『法の流れに入れる者(預流果、よるか)』となって念仏を修する者というのである」「信仰と人生―正しい生き方を心にとどめて-」(by奈良康明師)
・「トリクルダウン理論」
ドイツの哲学者ジンメルが提唱した、富める者が富めば、 貧しい者にも自然に富が浸透するという経済理論。
・「大学ブランド商品」
・「ドラッカー30選」(by上田惇生ホームページ)
■文献
・「下流社会 新たな階層集団の出現」(三浦 展 (著))
・「1993年に読んだ本」(by it1127)
・「文明としての日本型資本主義―「富」と「権力」の構図」(榊原 英資 (著))
・「日はまた沈む―ジャパン・パワーの限界」(ビル エモット (著), 鈴木 主税 (翻訳))
・「歴史の終わり〈下〉「歴史の終わり」後の「新しい歴史」の始まり」(Francis Fukuyama (原著))
・「新ケインズ主義の時代―国際経済システムの再構築」(ロバート カトナー (著))
・「資本主義対資本主義―フランスから世界に広がる 21世紀への大論争」(ミシェル アルベール (著))
・「文明としてのイエ社会」(佐藤誠三郎・公文俊平・村上 泰亮 (著))
・「アメリカの分裂―多元文化社会についての所見」(アーサー・M.,Jr. シュレージンガー (著))
・「新中間大衆の時代―戦後日本の解剖学」(村上 泰亮 (著))


Comments
ももちさん おはようございます
いやぁー、ももちさんからコメントいただけるとは思っても見ませんでした(笑)。
ももちさんの「考える技術」日々勉強させていただいております。
それから、店主戯言は分り易いし、面白いし、ときどきエロイし、毎日楽しみにして拝読しております(笑)。
Posted by: it1127 | 2006.01.06 at 12:00
>いわゆる、「考える技術」桃知/百知系(*)の知ですね。桃知さん、病み付きになりそう(笑)。
ありがとうございます。m(__)m
わたしの日々楽しく拝見させていただいております。
Posted by: ももちとしお。 | 2006.01.06 at 11:19