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■サピア・ウォーフの仮説 (はじめての言語学 第二章)

はじめての言語学(第二章)より、思いついたことを書く。

 紹介図書として、『言語・思考・現実』(ウォーフ、講談社学術文庫)が挙がっている。著者は「サピア・ウォーフの仮説」で有名な、ウォーフである。それぞれの言葉を使うことによって、その言語独自のものの見方や考え方が身につくのではないか、という仮説である。

出版社/著者からの内容紹介 ウォーフはアズテク、マヤ等のメキシコ古代語や、アメリカ・インディアンのホーピ語を研究し、言語の違いはものの見方そのものに影響することを実証した。言語の型と文化の型の相関関係を先駆的に明らかにして、絶対視されがちだった西欧の言語を諸言語との対比によって相対化したのである。現代の文化記号論に大きな影響を与えた「言語的相対論」の理解に必須の主要論文7篇を精選した必読の書。
 イヌイット語(エスキモー語)は雪に関する語が多い、といった人である。イヌイットは雪と密接な生活を送っている。だから雪を表す語も数多く、細かく分類している、という話だが、実際は四種類らしい。どうも話が誇張されて伝わってしまったらしい。でも、実際の生活で必要なものには細かく分類された語彙があり、不必要なものには大雑把に捉えた語彙しかない。というのは、当たっているような希ガス!

 日本語では「米」「ご飯」「稲」だが、英語では「rice」のみである。反対に日本語では「ひげ」の一語なのに、英語では「mustache(口ひげ)」「beard(顎ひげ)」「whiskers(頬ひげ)」と三種類の言い方があるだけで、「ひげ」という総称はないらしい。よく取り沙汰される虹の色の数もそうである。

「色の名前を知らないことと、色の識別ができないことを混同してはいけない」(『どうしてものが見えるのか』村上元彦 岩波新書)。ということなのではないでしょうか。
 地域や民族によって、人の目の見え方、眼の能力が異なるのではなく、その文化がそれぞれの色をどう扱っているかによって心象が変わってくるということではないでしょうか。見えている虹は同じでも捉え方が違うのです。
 物理的に見え方が異なるということではないんですね!

 そういった視点で考えれば思い当たる節がある。私は最近HR/HMに嵌ってるが、それ以前は、この種の音楽は全部ひっくるめてロックと呼んでいた。しかし、今となっては、ロックというジャンルが細分化されて、Helloweenはジャーマンメタル、Bon Joviは産業ロック、X-JAPANはメロディック・スピード・メタルなどと頭の中で分類してしまっている。でも、ご趣味はと聞かれたら、音楽鑑賞です、と答えるんだろうな。決して、へヴィメタルを聴くことです、とは答えないと思う。(参考:ヘヴィメタルの歴史と分類
 
 もっとも、リスナーにとっては、ジャンルはあんまり意味がない。が、音楽業界関係者には意味のあることであると思われる。たとえば、レコード会社が売り上げを分析するに当たってジャンル分けは欠かせないと思うからである。

 このほか、日本語に多そうなのは、雨の種類。こちらのサイト、「あっちこっちまっち2」が詳しい。 あと、「風の名前」とか「雲の名前」とかで検索してみても面白いかも。さらに、「笑いの種類」とか「泣きの種類」でググッたらどうだろー!つついでに「○○の種類、○○の名前、○○の分類、○○の類型」などで検索すると切がない。ひまな時にやって見ると良いと思われ。

言語人類学。

■言語学について
言語学」(by encyclopedie-ja.snyke.com)
言語学」(by Wikipedia)
言語人類学」(by 世界歴史事典データベースby地球旅行研究所)

■「サピア=ウォーフ仮説」については、こちらのサイトが詳しい
サピア=ウォーフ仮説再考」(by EP:end-point科学に佇む心と体)
プログラミング言語と思考」(by職業としてのプログラミング)

■関連記事&サイト
 「言語人類学 語彙」で検索
 「虹は本当に7色か」(by一橋大学附属図書館)
 「痛みの文化人類学」(by池田光穂)
 「日本語で読める言語学関連書籍
 「オムライスでわかる認知言語学」(認知科学する心)
 「日本の女性名はなぜ流行りすたりが激しいか?」(by 言葉の散歩道)
 「はじめての言語学」(by it1127;)
■関連がありそうな文献
 「ことばの起源―猿の毛づくろい、人のゴシップ―ロビン・ダンバー」 (松浦俊輔・服部清美訳、青土社、1998)(参考12
 「言葉と無意識」(講談社現代新書丸山 圭三郎 (著))
 「ふろしき文化のポスト・モダン―日本・韓国の文物から未来を読む」(李 御寧 (著))
 「風土―人間学的考察」(岩波文庫和辻 哲郎 (著))
 「日本人の科学観―ベンツと大八車」( 講談社学術文庫 (633)都筑 卓司 (著))

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